アカウントと個人情報の関係
アカウント情報の中身
パソコンやスマホを使ってネットをしていると色々なアカウントが増えてきます。
実はこのアカウント、アマゾンや楽天市場などの通販サイトに自分自身で登録する情報、たとえば「住所」「氏名(名前・本名)」「電話番号」「メールアドレス」「生年月日」「クレジットカード番号」などの他にも、私たちの気づかないところで様々な個人情報が記録されています。
Webサービスを普段から使いこなしている人であれば、「注文履歴(購入履歴)」や「出品・落札履歴」などが記録されていることぐらいは知っていると思います。
自動で記録される情報
しかし、その他にもYouTubeやGoogleマップなどを利用している場合は、どんな動画を再生したかを記録した「再生履歴」、どんなキーワードで検索したかの「検索履歴」、どんな場所に訪れたかを記録した「ロケーション履歴」など、そんなものまで記録しているの!?とビックリするような細かな情報が日々記録されています。
こうしたアカウントの中身はアカウント情報とも表現され、アカウント設定というメニューから取り扱い方法を変更できるのが一般的です。
アカウントの役割
さて、上記のように収集された個人情報に対して、アカウントは一体どんな役割を担っているのでしょう?そもそも何のためにアカウントを取得する必要があるのでしょう?続いては、個人情報を扱う上でのアカウントの役割を「保護」と「利用」の2点から解説します。
個人情報の保護
通販サイトやSNS、その他どんなオンラインサービスを利用する場合でも、必ずと言っていいほど何らかの個人情報を入力することになります。
そしてこの情報は、サービスを提供している企業のサーバーへと送られ記録されています。
さて、ここでこの企業のサーバーが悪意をもった外部の人間から不正アクセスを受けたらどうでしょう?
何の対策も講じられていない場合、サーバーに記録された膨大な個人情報は簡単に抜き取られてしまいます。
そこで、そうならないためにアカウントという口座を作って情報を保管し、パスワードを使って保護をしているのです。
本人確認
さらに、Aさんという人物がTwitterなどのSNSを利用する場合を考えてみます。AさんはAさん本人なので当然のごとくAと名乗って発言しますが、もしもネット上にアカウント(権利)という概念が存在しなかったらどうなるでしょう?
インターネットは基本的に「顔が見えない」「写真や文章も簡単にコピーできる」という特性があるため、誰もがAさんを名乗れることになってしまい本当のAさんを見極めるのは非常に困難になってしまいます。
そこで、アカウント=権利という仕組みを利用することで、「AさんというアカウントはAさんしか利用できないはずだから、このAさんは本物のAさんだ」と判断できるわけです。
このように、ネット上の人物が本人であるという本人確認のためにも個人情報の保護は必要になってくるのです。
個人情報の利用
アマゾンや楽天市場などを利用していると「おすすめ商品」や「もう一度買う」といった表示を見かけると思います。
これはその人の購入履歴や閲覧履歴を参考にして自動的に表示されているのですが、膨大な商品から目当てのものを探す手間を省いたり、買い忘れを防ぐといった効果があります。
このように、アカウントに含まれる個人情報はそのサービスの利便性の向上に一役買っているという側面もあります。
広告の最適化
インターネット上に存在する無料サービスの多くは、広告による収益でそのサービスを運営・維持しています。
そして、この広告を表示する際に、「そのユーザーが何を検索して、何に興味があって、何を購入したか?」といった個人情報が利用されているのです。
もちろん、こうした個人情報がなくても広告は表示できますが、その人の趣味嗜好が分かった方が広告主・ユーザーの双方にとって、より価値のある広告が表示できます。
広告による収益が上がればその利益は当然のようにサービスの向上という形で我々ユーザーにも還元されます。