Googleアカウントの削除方法×5種類と注意点まとめ【とはサーチ】
アカウント削除をする前の注意点
Googleアカウントの削除方法とそれにともなう注意事項をまとめました。
単なる削除の手順だけでなく「削除するとどうなるのか?」という視点でアカウント削除にともなう影響やその対策をわかりやすく解説しています。
また「サービスの移行」や「アカウントの復元」といった重要事項も取り上げていますので、具体的な削除手順に進む前にできるかぎり最後まで目を通しておくことをおすすめします。
Googleアカウントの削除方法
Googleアカウントの削除には一般的な3種類の方法と、「削除の予約」や「Google側によるアカウント削除(無効化)」といった特殊なケースをあわせた計5種類の削除方法があります。
ここでは利用頻度が高いと思われる順番にGoogleの公式情報を参照しながら解説していきます。
なお、後半に進むほどアカウントやユーザーにとっての影響も大きくなっていきますので、実際にアカウントを削除する際には公式ヘルプを十分に理解した上で各自の責任のもと行うようにお願いします。
1)スマホからアカウントを削除する方法
1つ目の方法は、スマホ・パソコン・タブレットなど特定の端末からGoogleアカウントを削除(非表示)する方法です。
この場合Googleアカウントそのものは削除されないため、別の端末からログインをすればGmailやYouTubeなどのサービスをいつでも利用できます。
ただし、Googleアカウントを削除した端末内のデータ(メール本文や連絡帳)は一旦削除されていますので、同じ端末で利用を再開したい場合はデータの同期が必要になります。
Googleアカウントの削除方法(Android端末)
- [設定]を開く(歯車アイコンをタップ)
- [アカウント]の下の[Google]をタップ
- アカウントの一覧から削除したい[○○@gmail.com]をタップ
- [同期設定]の右上メニュー[ ]をタップ
- [アカウントを削除]をタップ
- [最終確認]に同意できたら[削除]をタップ
- 以上で削除は終了します。
こういう場合に利用します
- 古いスマホを家族や友人にあげた後も新しい機種でアカウントを使い続けたい場合
- スマホ(Android)に複数のGoogleアカウントが表示されている場合
2)Gmailアカウントだけ削除する方法
2つ目の方法は、GmailアカウントやYouTubeアカウントなど特定のサービスのみ利用を停止する方法です。
この場合もGoogleアカウントそのものは削除されませんが、そのサービスで利用していたデータは端末内だけでなくクラウド上からも全て完全に消えてしまいます。
ちなみに、アプリの削除(アンインストール)をしただけではサービスを停止したことにはならないので注意が必要です。
Googleサービスの削除(Googleにログインします)こういう場合に利用します
- Gmailのメールアドレスだけ削除したい
- YouTubeのチャンネルだけ削除したい
- Google+を削除(退会)したい
3)アカウント全体を削除する方法
3つ目の方法は、Googleアカウントそのものを削除する方法です。
Googleアカウントは全てのGoogleサービスに共通する土台となるアカウントなので、Googleアカウントを削除するとログインして利用していた全てのサービス(アプリ)が利用できなくなります。
さらに、Googleアカウントに紐づけされていた様々なデータ(個人情報)がクラウド上(Googleのサーバー)から完全に削除されてしまうため、影響の範囲を確認するなど十分に注意をする必要があります。
Googleアカウントの削除(Googleにログインします)こういう場合に利用します
- そのアカウントに全く未練がない
- 間違えてアカウントを作成してしまった
- Google(企業)に個人情報を預けたくない
4)自動でアカウントを削除する方法
4つ目は、少し特殊なアカウントの削除方法になります。
Googleアカウントには、長期間の使用が確認されなかった場合を想定して事前にアカウントの削除を予約できる「アカウント無効化管理ツール」という機能が用意されています。
「自分の死後」や「パスワードを忘れてログインできなくなってしまった」などの万が一に備えて、「期間」や「データを託す相手」を設定して自動でアカウントを削除することが可能です。
アカウント無効化管理ツールについて(Google公式ヘルプ)こういう場合に利用します
- ログインできなくなった場合はGoogleからデータを消去したい
- 自分の死後は全てのアカウント情報を消し去りたい
- 自分の死後、特定の誰かにメッセージを残したい
- 自分の死後になって初めて公開したい情報がある
- エンディングノート・終活・遺言状・遺産相続
5)Googleによるアカウントの削除
Googleアカウントの削除にはユーザー本人によるものだけでなく、Googleの判断によって削除されるケースも存在します。
アカウントが無効になるのは主にGoogleのポリシーに違反した場合であり、例えばGoogleの利用規約の中には以下のような一文が書かれています。
プライバシーおよび著作権の保護(Google 利用規約)Google は、米国デジタル ミレニアム著作権法に規定される手続きに従い、著作権侵害の申し立ての通知に対応し、常習侵害者のアカウントを削除します。
その他の削除理由
その他にもGoogleアカウントが無効化される理由には以下のようなケースがあり、GoogleマップやBloggerなどのサービス毎にも削除規定を定めたポリシーが存在します。
- 他人のアカウントに不正にログインをする
- ボット用の偽のアカウントを作成する
- 宣伝目的のスパム行為の繰り返し
- 偽装ID(成りすまし)を使った不正行為
サービス別のポリシー・利用規約(Google公式ヘルプ)
アカウント削除の影響とその対処法
アカウントを削除した場合の影響は「2)特定のサービスを削除する方法」であればGmailやYouTubeなどその範囲内に限られますが、3)4)5)の削除ケースでは以下に挙げるアカウント全体に影響が及びます。
ただし、実際は個々のユーザーの利用状況によって影響範囲は違ってきますので、後半の「Googleアカウントで利用中の全サービス・全データ」にログインして各自で確認するようにお願いします。
アカウント削除で利用できなくなるサービス
- Gmail(メールアドレス・受信トレイ内の本文)
- YouTube(自分のチャンネル・登録チャンネル・コメント)
- Googleマップ(マイプレイス・マイマップ・タイムライン・ロケーション履歴)
- Googleフォト(写真・動画・アルバム・共有アルバム)
- Googleドライブ(マイドライブに保存した全てのファイル・バックアップデータ)
- Googleカレンダー(これまでに記録した予定・マイカレンダー)
- Google Play(アプリのダウンロード・購入・ほしいものリスト・ギフトカードの残高)
- Google Chrome(ブックマーク・保存したパスワード・拡張機能・テーマ)
- アカウント連携している他社アプリ・サービス
メールアドレス廃止によって影響を受ける他社サービス
Gmailのメールアドレス(○○@gmail.com)で登録していた以下のサービスにおいて重要なメールを受信できなくなる可能性があります。
特に、パスワード再設定用のメールアドレスとして使用している場合はパスワードの再設定ができなくなってしまうため、アカウント削除の前に新しいメールアドレスに変更しておく必要があります。
- 金融機関のオンラインバンキングなど
- 通販サイト(楽天市場・アマゾンなど)
- SNS(Twitter・Facebook・Instagramなど)
- 動画配信サービス(Hulu・NetFlix・dTV・U-NEXT・Amazonプライムビデオなど)
- フリマアプリ(メルカリ・ラクマ・ヤフオク!・フリル・ブクマ!など)
アカウント削除で消えてしまうコンテンツ
Google Play・Google Play Music・YouTube等で購入した以下のコンテンツ
- アプリ内データ(ゲームの進行状況・レベル・アイテム等)
- 電子書籍(マンガ・オーディオブックなど)
- 動画コンテンツ(映画・ドラマ・アニメなど)
- 音楽コンテンツ(邦楽・洋楽・アニメ曲など)
アカウント削除で消えてしまうデータ
アプリやサービスを使用中に保存された以下のアクティビティ(活動・行動)
- Webの閲覧履歴・検索履歴
- YouTubeの再生履歴・検索履歴
- 音声検索や音声操作の記録(OK Google・Googleアシスタント・Google Homeなど)
- 端末情報(連絡先リスト・アラーム設定などのコピー)
アカウント削除の影響範囲
以下のページでアカウントを削除した場合の影響範囲を確認することができます。
Googleアカウントで利用中の全サービス・全データを確認(Googleにログインします)個人データのダウンロード
これらのデータは手元のパソコン等にダウンロードしてコピーを保存しておくこともできます。
残しておきたい重要なデータはアカウント削除の前にダウンロードすることが推奨されています。
サービスの移行手続き
また、Chrome(ブラウザ)のブックマークやGmailの連絡先などを他のサービスに移行するための手続きもできます。
ただし、アーカイブデータは圧縮ファイル(zip形式・tgz形式)でのエクスポート(取り出し)になるため、基本的にパソコンでの利用もしくはクラウドサービス(Dropbox・OneDrive等)の利用が前提となっています。
支払い義務
Googleアカウントの削除を完了するには下記のようなチェック項目に承諾する必要があります。
この中の「支払い義務」という文言を見て不安に感じる人も多いかと思うので補足説明をしておきます。
処理中の取引に伴う料金については、その支払い義務があることに同意し、特定の状況下で収益が支払われないことを理解しています。
この場合の「処理中の取引」とは「GooglePlay等を通じて契約した雑誌・新聞・音楽などの定期購入」を指します。
こうした定期購入をクレジット払いで利用していた場合に「最後の月の支払いが残った状態でアカウントの削除を行っても、その支払い義務がなくなるわけではない」という事を意味しています。
特定の状況下の収益
また、「特定の状況下の収益」とは「Google AdSense」や「YouTube パートナー プログラム」を利用している場合に、アカウントを削除したことによって「受け取るはずだった収益が支払われなくなる可能性がある」という事を意味しています。
つまり、上記のような取引に心当たりがない人にとっては特に影響のない項目と言えます。
アカウント削除後の復元
アカウントを削除した後でも一定の期間内であれば元に戻せる可能性があります。
ただし、アカウントの復元には「セキュリティ保護用の質問」など複数の質問に正確に答える必要があるため、必ず復元できるとは限りません。
アカウントがちゃんと削除されているか確認する方法
アカウントの削除を行ったあとに「正しく削除が完了しているか」不安になる人もいると思います。
そういう場合は以下のログイン画面で
アカウント(○○@gmail.com)とパスワードを入力してログインできるか試します。
正しいパスワードを入力してもログインできなければ、アカウントの削除は正常に完了していることになります。
終わりに
以上、Googleアカウントの削除にまつわる重要事項を解説しました。
Webサービスにアカウントは付き物なのですが、その中でもGoogleアカウントはとりわけ仕組みが複雑で扱う個人情報の種類や量も膨大になっています。
セキュリティやプライバシーの保護といった面からもアカウント情報を賢く利用できるネットリテラシーが求められる時代、少しでもアカウントの削除を検討している方の参考になったのなら幸いです。