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GAFAとは何か?ガーファの意味を分かりやすく解説【とはサーチ】

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GAFAの意味

GAFAとは、売上・利用者数が桁違いの規模を誇るグローバルIT企業4社(Google・Apple・Facebook・Amazon)を総称する造語です。

4社の時価総額は2018年には3兆ドル(日本円で約330兆円)にまで上り、世界の多くの国においてすでに社会インフラとして市民生活にとって欠かすことのできない存在になっています。

GAFAの読み方

GAFAはTVやニュースの報道などでは一般的に「ガーファ」と発音されます。4社のイニシャル(頭文字)をとってGAFA(ガーファ)です。

GAFA企業4社の特徴

GAFAのG - Google(グーグル)

Googleの主な事業は皆さんもご存知のように検索エンジンですが、それ以外にも、モバイルOSのAndroid(アンドロイド)や動画共有サービスのYouTube・Googleマップ・Gmailなど実にさまざまなオンラインサービスのほとんどを無料で提供しています。

自動運転車・AI

近年では、自社ブランドのスマートフォン「Pixel(ピクセル)」や自動運転車の「Waymo(ウェイモ)」、スマートスピーカーの「Google Home」などハードウェア開発にも力を注いでいます。

また、第三次AIブームの火付け役となり囲碁のプロ棋士を破ったことでも話題となったディープマインドもGoogleの傘下企業の一つです。

GAFAのA - Apple(アップル)

Appleの代表的な製品といえば日本で最も普及しているスマートフォンであるiPhone(アイフォン)ですが、その他にもタブレット端末のiPad(アイパッド)、Windowsと双璧をなすパソコン(iMac・MacBook Pro)でも有名です。

また、Apple Watch(アップルウォッチ)・Apple TV(アップルティービー)など完成度の高い革新的な製品を数多く手がけ、Apple信者と呼ばれる熱狂的なファンの存在もApple社の社風を物語っています。

クラウド・デジタルコンテンツ

これらハードウェア事業を基盤に、クラウドサービスの「iCloud」やアプリのダウンロードができる「App Store(アップストア)」などデジタルコンテンツ分野にも進出しています。

Apple最大の強みは、これらハードウェアとソフトウェアの融合と、卓越したブランディング及びマーケティングの力によるところが大きいと評価されています。

GAFAのF - Facebook(フェイスブック)

Facebookは世界最大のSNSとして月間アクティブユーザー数(月に1回以上ログインした人)が22億人以上を誇るなどすでに不動の地位を獲得していて、世界の利用者数は今も右肩上がりを続けています。

ソーシャルメディアで一人勝ち

また、Instagram(インスタグラム)やWhatsApp(ワッツアップ)といったスタートアップ企業を次々と買収していることでも知られ、特にモバイル市場におけるコミュニケーション分野への投資に積極的です。

さらに、世界のアプリダウンロード数ランキング(2018年までの10年間)ベスト5のうちの4つが、フェイスブック及び傘下のインスタ・ワッツアップ・Facebook Messenger(フェイスブック・メッセンジャー)で占められており、もはやソーシャルメディアの世界では一人勝ちとまで言われています。

GAFAのA - Amazon(アマゾン)

Amazonの主力事業が世界最大のインターネット通販サイト「Amazon.com(日本ではAmazon.co.jp)」であるのは既知の事実ですが、近年は「個人間での出品・取引ができるマーケットプレイス」「動画・音楽・マンガなどが読み放題になる会員制サービス(Amazonプライム)」での売上が急拡大しています。


世界一の大富豪

また、2018年の世界長者番付において総資産1120億ドル(約12兆円)で世界一位になったジェフ・ベゾスがCEO(最高経営責任者)を務めることでも有名です。

さらに、スマートスピーカーの「Amazon Echo(アマゾンエコー)」、無人コンビニの「Amazon Go(アマゾンゴー)」、電子書籍サービスの「Kindle(キンドル)」など新しいサービスを次々と発表しています。

GAFAの共通点

プラットフォーム企業

GAFA4社に共通しているのは、広く社会に浸透しプラットフォーム企業としての地位を確立している点です。

こうしたプラットフォーマーはその圧倒的な開発力と資金力で市場の大部分を独占し、もはや私達の生活になくてはならないインフラの一部となっています。

積極的な企業買収

さらに、AI・IoTといったIT分野のみならず、積極的な企業買収を通じて金融(フィンテック)・ドローン・ヘルスケアなどの異業種にも進出しそれぞれの産業において覇権争いを繰り広げている点にも注目が集まっています。

GAFAの規模

GAFA4社の時価総額3兆ドル(約330億円)を国別GDPと比較した場合、1位アメリカ・2位中国・3位日本に次ぐドイツやイギリスと並ぶ規模となっています。

また、2018年にはAppleとAmazonが相次いで世界初の時価総額1兆ドル超えを果たし話題となりましたが、この金額は日本の国家予算100兆円にも匹敵するものです。

GAFAの問題点

GAFAの何が問題なのか?どんな影響があるのか?続いてはGAFAの問題点を解説します。

1)市場の独占

GAFAはその圧倒的な規模でユーザーを囲い込み市場を独占しているという指摘がされています。この独占には「データの独占」と「市場の寡占化」の2種類があるとされます。

GAFAは無料でサービスを提供する代わりに、検索データなどの個人情報を取得し広告収益へと結びつけています。

データの独占・市場の寡占化

しかし、ユーザーはこうした個人情報をほとんど無意識のまま収集・蓄積されているため、サービスを使い続けていくうちに「データの独占」が起こってしまうとされています。

また、GAFAは資金力を武器に競合他社の買収を積極的に進めているため、実質的に競争相手のいない「市場の寡占化」が進行していると危惧する声が高まっています。

2)個人情報の扱い

GAFAのサービスを利用する際に必要となるアカウントには「氏名・生年月日・クレジットカード情報」だけでなく「どういったキーワードで検索をしたか」「何を購入し、何に興味があるか」「誰とどんな会話を交わしたか」といった個人情報が蓄積されています。

ビッグデータとプライバシー

こうした膨大な情報はビッグデータと呼ばれ、ユーザーの趣味嗜好に合わせたおすすめ情報に生かされるなど、サービスの向上に欠かすことのできない重要な要素となっています。

しかし、過去には「数千万人規模での個人情報の流出事件」が報道されるなど、GAFAにおける個人情報の扱いやプライバシーへの配慮の低さが度々クローズアップされてきたのも事実です。


3)税金

さらに、GAFAに代表される多国籍IT企業は店舗を構えるようなオフライン事業とは違い、オンラインでのビジネスを中心としています。

タックスヘイブンによる過度な節税

GAFAはこうした特徴を最大限に利用し、タックスヘイブンと呼ばれる極端に税率の低い国に本社を移転するなど他業種では真似のできない特殊な節税策を講じています。

その結果、実際に収益を上げている地域に収めるべきだった本来の税金が少なすぎるとして「課税逃れ」「税金逃れ」であるという批判が度々あがっているのです。

GAFAへの規制

上記のような問題に対抗するため、日本・ヨーロッパを中心にGAFAの本拠地であるアメリカ本土においても、何らかの規制をすべきであるという議論が巻き起こっています。

独占禁止法の適用

「個人情報にも価値はある」という新しい解釈のもと、従来はサービスの価格面にのみ着目していた独占禁止法(米国では反トラスト法)の適用範囲を拡大し各国がGAFAへの規制を強めています。

不当な取引を調査

この他にも「不当な取引制限」や「不公正な取引方法」はなかったかなど、優越的地位の濫用が行われていないかといった聞き取り調査も実施されています。

日本のGAFA規制

日本では、2016年12月に「官民データ活用推進基本法」というGAFA対策法ともいうべき法案が成立しました。

官民データ法の基本理念は「オープンデータ」と呼ばれ、個人データを匿名化した上で積極的に利活用を進め社会の発展に貢献させるというもので、いわばGAFAによるデータの囲い込みに真っ向から対抗するものとなっています。

欧州のGAFA規制

EU(欧州連合)は2018年5月、個人情報の保護を目的に「EU一般データ保護規則(通称:GDPR)」というルールを制定しました。

GDPRの発効により、欧州経済圏から第三者地域への個人データの移動は原則禁止となり、違反した場合は多額の制裁金が課されることとなりました。

デジタル課税

GAFAのような巨大なIT企業に対して、国内の売上の数%を直接的に徴収するデジタル課税という議論がヨーロッパ諸国を中心に進んでいます。

イギリス・フランス・スペインなどを筆頭に、こうしたデジタル課税の導入に前向きな動きを見せる国も登場しています。

GAFA離れ

個人レベルでの対策に動き出す人たちも出始めていると言われています。無料の裏に隠されたリスクに目を向け、GAFAのサービス利用を中止する、場合によってはアカウントごと削除しGAFAとの一切の関係を断ち切るという、まさにGAFA離れとも呼ぶべき運動です。

「GAFAに個人情報を握られている」という重大な問題に向き合うための新しい風潮の一つなのかもしれません。



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