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アベノミクスとは何か?超がつくほどわかりやすく解説【とはサーチ】

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アベノミクスの意味

アベノミクスとは、2012年12月26日より始まった第2次安倍内閣において安倍首相が表明した”3本の矢”を柱とする経済政策のこと。

政策の最大目標を経済回復と位置づけ、デフレ脱却を達成するために日銀法の改正まで視野に入れたことで国内だけでなく世界からも注目を集めていました。

しかし、2016年より急速に進んだ円高や2%の物価目標の未達などを理由に批判も広がりつつあり、消費税の増税時期など活発な議論が繰り広げられています。

3本の矢

1)大胆な金融政策

バブル崩壊以降の20年間における不況の最大要因をデフレと捉え、デフレ脱却を目指すべくインフレターゲットの導入を決定。

そのために、これまで独立性が重視されてきた日銀に対して、日銀法の改正も視野に入れた上で2%の物価目標を掲げるよう働きかけ、その目標が達成されるまでは無制限の量的緩和策をとることを決定しました。

2)機動的な財政政策

政府は2013年1月15日、過去2番目の規模となる13兆1千億円の補正予算案を閣議決定しました。

内訳は、東日本大震災の復興費を含む”復興・防災対策”に3兆8千億円、通学路の安全対策など”暮らしの安全・地域活性化”に3兆1千億円、さらに再生医療の実用化支援など”成長による富の創出”に3兆1千億円となっています。

3)民間投資を喚起する成長戦略

産業競争力会議において7つのテーマ別会合を開き、2013年6月をめどに具体案をまとめるとした。7つのテーマは以下の通り (1.産業の新陳代謝の促進 2.人材力強化・雇用制度改革 3.立地競争力の強化 4.クリーン・経済的なエネルギー需給実現 5.健康長寿社会の実現 6.農業輸出拡大・競争力強化 7.科学技術イノベーション・ITの強化)

7つのテーマは以下の通り
  • 1.産業の新陳代謝の促進
  • 2.人材力強化・雇用制度改革
  • 3.立地競争力の強化
  • 4.クリーン・経済的なエネルギー需給実現
  • 5.健康長寿社会の実現
  • 6.農業輸出拡大・競争力強化
  • 7.科学技術イノベーション・ITの強化

4本目の矢

専門家など一部からは、「財政健全化を第4の矢とすべきである」という発言があるが、「実態は単なる増税論である」として反対する声もある。

一方、「政府の持つ膨大な公共データを民間に開放することによって独創的なビジネスアイデアを促す」という、いわゆる「オープンデータ」こそが第4の矢になりうるという意見もある。

そもそも、第4の矢については、2013年9月に安倍首相が「2020年の東京五輪によって生じる経済効果はある意味で第4の矢である」と発言したことをきっかけに上記の様な論争が始まった。


日本再興戦略

日本再興戦略の中で、「急速に進む少子高齢化時代を前に、AI・IoT・ビッグデータ・ロボットの活用を進め第四次産業革命を推進し、2020年度に名目GDP600兆円を目指す」としている。

さらに、政府情報システムをクラウド化し、ITシステムにかかる運用・保守コストを半減させるといったロードマップを示している。

アベノミクスとTPP

アベノミクス3本目の矢である成長戦略において、重要なカギとなるのがTPPである。

円安誘導に続いて貿易品目の関税撤廃が加われば輸出産業にとって追い風となる事が明らかだからだ。

2013年2月23日、ホワイトハウスでオバマ米大統領と会談した安倍首相は「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」として事実上のTPP参加を表明した。

自動車産業を守りたいアメリカと米農家を守りたい日本の思惑が一致した格好だ。

共同声明では「全ての物品が交渉の対象とされる」との原則が改めて確認されたが、TPPが日本経済回復の起爆剤となるかどうかは今後の交渉にかかっていると言える。

理想的なシナリオ

デフレ対策におけるアナウンスメント効果
     ↓
円高修正・株価上昇
     ↓
輸出企業の利益増加
     ↓
雇用拡大・所得増加
     ↓
消費拡大・インフレ期待の高まり
     ↓
物価上昇(インフレ率2%へ向けて)
     ↓
内需産業の利益増加
     ↓
本格的な景気回復

最悪のシナリオ

デフレ対策におけるアナウンスメント効果
     ↓
円高修正(円安誘導)
     ↓
補正予算のために大量の国債を発行
     ↓
消費税増税による景気減速・税収減
     ↓
財政規律の悪化による国債&円の信認低下
     ↓
国債価格の下落&過度な円安
     ↓
経済再生失敗&食料品・資源価格の上昇
     ↓
スタグフレーションに突入



アベノミクスに対する批判とそれに対する反論

日銀の独立性に反する政策は円そのものの信認を揺るがしかねない

反論 : 中央銀行(日銀)の役割は物価の安定であり、自国の経済を安定的に発展させることにある。

自国の経済が長期間にわたって停滞している現状においてその責任の一端が金融政策にあると認められる場合は、中銀の独立性よりも経済再建の方が優先されるのは明らかである。

日本におけるデフレの原因は人口減少であり、日銀にその責任を転嫁するのは間違いだ

反論 : ドイツやイタリアなど人口が減少している国は他にもあるが、長期的なデフレに陥っているのは日本だけである。

デフレの根本的な原因は日銀のとってきた消極的な金融政策スタンスにある。

デフレとはあくまで貨幣現象であり生産年齢人口の減少にその原因があるとする考えは日銀の責任転嫁にすぎない。

政府における意図的な円安誘導は通貨安競争を招きかねない

反論 : デフレ脱却を目的とした金融政策の中で市場の期待が円安という形で表れただけである。

そもそもリーマンショックの後、世界各国が金融緩和を進める中で日本だけが円高という苦しみに耐えてきた。

今はその過度な円高の修正局面にすぎず、日本経済の再生は長期的に見れば世界経済にとってもプラスになる。

物価目標を2%に上げることで資産バブルやハイパーインフレを招くのではないか

反論 : これまで日銀の「1%を目処」とした政策ではデフレ脱却には至らなかった。

インフレ期待とは正に期待であり、国民と市場に訴えかけて初めて効果が表れる。

その意味で2%の物価目標は、経済的に成熟した国家に必要なマイルドなインフレ(1%前後)を生み出す原動力としてインパクトある数値だと考える。

そもそも、2%の目標達成を疑う声がある中で、資産バブルやハイパーインフレを危惧するのはあまりにも飛躍した考えである。



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