ビットコインとは何か?Bitcoinの仕組みをわかりやすく解説【とはサーチ】
ビットコインとは、ナカモト・サトシという人が考案した仮想通貨(デジタル通貨)のこと。
最近、テレビやネットで話題のビットコイン。世界が注目していて社会問題化しているのは何となく分かるけど、いまいちよく理解できない。そもそも本当に通貨なのか?しょせん、ただのバーチャルなコインにすぎないんじゃないのか?そんな皆さんの疑問に以下よりやさしく丁寧に解説していきます。
ビットコインの仕組み
- ビットコインはコンピュータを使った複雑な計算をすることで生み出されます。
- コインはコンピュータ上の仮想ウォレット(財布)の中に保存されます。
- コインを別の誰かに送金すると、その取引が不正でなかったかどうかを複数の第三者が検証してくれます。
- 検証に貢献した人は、いくらかのビットコインを報酬として送金者から受け取ります。
ビットコインの特徴
- 中央銀行のような発行者が存在せず、利用者全体で発行し管理する
- 発行の上限は2100万BTC → これによりインフレ懸念が少ないとされる
- 取引の履歴が公開されているため、データの改ざん(通貨の偽造)が不可能
- P2Pシステムを利用しており、匿名性が高い
メリット
- 他の決済手段と比べて手数料が安い
- 海外への送金が手軽にできる
- 国家の管理を受けないため、口座凍結や経済危機の影響を受けない
デメリット
- 国家の保障がないため、盗難や詐欺に対するリスクは自己責任
- 現状、使えるサービスやお店が少ないため、決済手段としては未発達
- 様々な問題を抱えている事から、政府による規制の対象となる可能性がある
ビットコインが注目される様になった背景とは?
キプロス危機
2013年3月、ギリシャ危機の影響を受けていたキプロスで大規模な金融危機が起きました。EUやIMFは救済の条件として、同国の預金者にも負担を求めるとして異例の預金課税を提案します。キプロスをタックスヘイブン(租税回避地)として利用していたロシアの富裕層が、資産を守るために選んだのがビットコインなのです。これをきっかけにビットコインの需要は一気に増え、投資マネーが流れ込んだ事でバブル色が濃厚となり、一躍世界の注目を浴びることになります。
ビットコインの問題点
違法取引やマネーロンダリングへの悪用
ビットコインの特徴(匿名性が高い・海外送金が簡単)から、薬物などの違法取引やオンライン賭博での利用が多いと言われています。また、テロ資金のマネーロンダリングに利用される恐れも指摘されていて、各国がビットコインの規制を本格的に議論し始めています。
世界最大の取引所が経営破たん (マウントゴックス事件)
サイバー攻撃(ハッキング)により85万BTC(時価470億円)を盗まれたとして、世界一の取引量を誇っていたマウントゴックス(Mt. Gox)社が2014年2月28日に経営破たんしました。その他の取引所は「マウントゴックス1社の問題だ」としていましたが、数日後にはカナダの取引所もハッカーによる攻撃を受けていて、ビットコインのシステムに対する不安が広がっています。
デフレやバブルに陥る可能性
ビットコインは発行量を2100万BTCと上限を設けているため、仕組み上インフレには強いものの、デフレに陥る危険性が指摘されています。国の発行する通貨であれば供給量を調節することで物価をある程度コントロールできますが、ビットコインにはその調節機能がなく、潜在的にバブルを起こしやすいシステムだと言われています。
将来的に通貨として機能するのか?
以上のような問題点から、ビットコインが理想とされる無国籍な通貨として世界に普及するかは不透明です。それでも、法定通貨でさえも信用されない様な経済情勢の不安定な国が存在するのも事実ですし、ビットコインはそういった国の人たちにとっては夢の様な存在なのでしょう。(ケニアの3人に1人はビットコインを所有しているという話もあります)
また、ある学者は「ビットコインはノーベル賞級の発明だ」とも発言しています。仮に通貨としての普及が失敗したとしても、この画期的な仕組みはいずれ何かしらの形で社会に影響を及ぼすのかもしれませんね(^^)