ガイガーカウンターとは
ガイガーカウンターとは、ガイガーミュラー管を利用した放射能測定器のことである。
ガイガーカウンターの仕組みは、放射線がガイガーミュラー管の中の不活性ガスを通過した際に流れるパルス電流の通電回数を数えるものである。放射能とは放射性物質が放射線を出す能力のことである。
福島原発事故による放射能汚染
2011年3月11日に起きた東日本大震災とそれに伴う福島原発の事故によりセシウム等の放射性物質が放出された。これをきっかけにテレビやメディアなどでガイガーカウンターを用いた放射線測定やモニタリングのシーンが度々登場することになり、ガイガーカウンターの知名度を上げたと言える。もともと大量生産されていた物ではないため、震災直後は売り切れとなるショップが相次いだ。しかし、その後は十分な在庫が確保され現在では流通が安定している。
ガイガーカウンターで計測できる放射線量
ガイガーカウンターはパルス電流の通電回数をカウントするだけなので、厳密には土壌や食品などの表面線量しか計測できない。しかし、その値にそれぞれの機器に設定された係数をかけることにより、ベクレル換算やシーベルト換算を行っている。そのため、空間線量の目安を計り外部被曝の参考値とすることはできるが、内部被曝の計測には不向きである。ちなみにシーベルトとは放射線が人体に影響を及ぼす単位である。
超がつくほどわかりやすい「放射線・放射能の単位」まとめ
日本製のガイガーカウンターとは
2012年2月現在、日本製のガイガーカウンターは少ない様である。日本のメーカーではエステーからエアカウンターの名称で発売されている。
海外製のガイガーカウンターとは
日本国内で入手できるガイガーカウンターの多くは海外製であり、特に有名なのはアメリカのVICTOREEN社の製品である。その他、以下の国で製造された商品が通販サイトなどで購入できる。
- ロシア製
- ウクライナ製
- 中国製
- ドイツ製
- ベラルーシ製
ガイガーカウンターの自作キットとは
電子工作用としてガイガーカウンターの自作キットなども販売されている。またネット上ではラジオを使ったガイガーカウンターの自作法なども紹介されている。
ガイガーカウンターのレンタルとは
機器の性質上、正確な放射能の測定には高価な製品が必要になり個人では購入が困難である。そこで、高価な機器を安価な料金で提供するガイガーカウンターのレンタルサービスなども登場している。家の中や周囲をとりあえず計測したいという目的には利用価値が高い。
ガイガーカウンター以外の放射能測定機器
ホールボディカウンター
ホールボディカウンターとは、直訳すれば全身測定器であり、外部から人体の内部被曝量を計測する医療機器である。日本には各原子力発電所や一部病院でしか扱っておらず、主に放射線業務従事者のために存在すると考えられる。内部被曝における症状はこちらで詳しく解説しています。
ゲルマニウム半導体検出器
ゲルマニウム半導体検出器とは、食品や水・土などに含まれる放射性物質の量をベクレル換算で計測する機器である。ベクレルとは放射能の総量のこと。